三重大学 前期集中講義「日本理解特殊講義(医療・健康・福祉実践)」本講義1回目が開講されました
7月9日(土)高等教育コンソーシアムみえの単位互換科目である三重大学 前期集中講義 「日本理解特殊講義(医療・健康・福祉実践)」の本講義1回目が完全オンライン(ライブ形式)で実施されました。
●6月18日(土)事前学習はこちら
10:30~ 空飛ぶクルマを活用した地域課題の解決
三重県デジタル社会推進局
北出 俊哉氏
三重県デジタル社会推進局の北出氏には、空飛ぶクルマやドローンを活用した三重県の取組、課題について、既存航空機との違いを比較しながら話していただきました(写真1)。空飛ぶクルマについて多くの方に知ってもらうため、また地域の社会受容性向上や、県内企業の参入機運醸成、連携強化のため、定期的にシンポジウムや勉強会を開催されています。
今年度三重県が取り組んだ、「セントレアから三重県志摩市を結ぶルートを「空飛ぶクルマ」で移動する場合、どの程度の料金であれば利用しますか」というアンケート調査では平均額が25,000円だったそうです。現在、空の移動革命に向けた移動需要の創出事業の一環として、飛行ルート策定等(ヒトの上空を飛ぶため)実証実験が行われています。
(写真1)「空飛ぶクルマ」を使って三重県が取り組む最新動向について話される北出氏 |
14:00~ 「間崎島での生活支援」
「志摩ラボに寄り添う社協の役割」
志摩市社会福祉協議会
天白氏
青木氏
16:10~ 個人ワークのプレゼン(10分/人)
午後からは、志摩市社会福祉協議会より間崎島の買い物支援の実現までの過程と、住民が主体的に役割を担い、社会福祉協議会は寄り添う形で支援する様子を紹介していただきました(写真2)。住民が望むサービスのあり方を住民と一緒に考えていくプロセスそのものが大切だと気づかされるお話でした。
学生の個人ワークの発表は、間崎島の今後についてどのような閉じ方が良いのか、医療者が常勤できる環境は何か、大学生のインターンシップ先を提供する等のアイデアが出されました(写真3)。
(写真2)人口68人の間崎島へ物資を搬送する様子 |
(写真3)継続的な買い物支援サービスのあり方を一緒に考えました |
【学生の感想】
- 間崎島のもやいの話では、地域の中での人間関係についてリアルな声をきくことができ、そう簡単にはいかない地域のつながり作りの現実をみた気がしました。ただ、もやいで生まれたつながりによって救急人を運べた事例があると知って、そういうつながり方も生まれるのだととても勉強になりました。地域の方々との距離感がとても難しいなと感じました。(医学部医学科1年)
- 空飛ぶクルマ テクノロジーがもたらす未来にワクワクしました。 現場の最前線で働く北出さんの貴重なお話を聞かせていただき学び深かったです。 特に印象的だったのはドローン配送のコスト問題です。 離島や地方への配送にはまさに打ってつけだと思っていたのですが、結局パッキングや安全管理で人の手が必要となってしまい、まだ1配送1万円程度のコストがかかるとのことでした。 であれば陸で人が配送する方がはるかにコストメリットが大きいわけです。 この辺りの技術改革、オペレーション改革は引き続きウォッチしていきたいです。 また、アマネムや志摩にセントレアから空飛ぶクルマでいけるようになるのは本当にいいなと思いました。(医学部医学科1年)
- 今回の授業を聞いて一番思ったのは、少しずつかもしれませんが地域課題は確かに解決されていることです。ドローンを活用したり、「しまあし号」を作ったりすることで地域に合わせた解決法を考案されました。そこには熱心なボランティアがいて、住民の力になろうとしている社協の職員たちがいて、みんな協力して活動していることにとても温かく感じました。人を思う気持ちや人のために貢献する心の大切さを改めて思いました。(人文学部法律経済学科4年)
次回、本講義2回目は8月20日(土)、21日(日)熊野地域でのフィールドワークです。